留妻:Part2
海外に暮らす妻たちを、大まかに分類するとしたら、国際結婚妻、駐妻(駐在員の妻)、留妻(夫の留学に帯同する妻)、現採妻(日本人の夫が現地採用)と、いろんな立場の妻たちが海外で暮らしています。それぞれ立場は違っても、初めての海外暮らしに対する不安は同じですし、また、それぞれの立場での悩みやストレスもあると思います。
Final Concert(2001年3月)
昨晩、合唱団での最後のコンサートでした。木管五重奏団とのジョイントプログラムで、イギリスやフランスの歌などいろいろ歌ったのですが、私が今回最後(まもなく帰国)ということで、急遽、もう一度「さくら」を歌おう!とプログラムに加わることになりました。
コンサートも終わりとなった頃、突然、指揮者が観客に向かって話しはじめ・・・聞いているとどうも私の話、なぜ私がこの合唱団と出会ったか、(留学妻物語の通りです)に始まっていろいろな思い出話をし始めました。
はじめて私が来た夜のこと、日本の歌をみんなで練習したこと・・・最後には、私、そして会場に来ていた夫までステージに呼び寄せて、「これは私達全員からの贈物です。これを見ていつも一緒に歌ったことを思い出してください」と団員で作ったカレンダー(中にはデジカメで合成した練習中の風景、団員の写真などがちりばめられていた)と、クリスマスにキャロルを歌った思い出深い教会のスケッチ画(これも団員の一人が描いたもの)を戴きました。おハズカシながら、最後のアンコールは涙で歌えず、一生忘れることの出来ない夜になりました。
コンサート終了後、会場に来ていた人々や、市長からまでも、暖かい言葉をいただいて、夫ともども感激して帰ってきました。
この3年近い日々、ロンドンから遠く離れた町で、日本や日本人にふれる機会もほとんどなく、不便なことや辛いこともたくさんあったけれど、合唱団の仲間達に出会って、自分の場所が見つけられたことは本当に幸せなことだったと思います。
仲間の何人かに「はじめの頃に比べたら、本当に英語が上手くなった」とお世辞を言われましたが(^^;)でも、同時に「あなたが一生懸命私達と話そうとしていたことを分かっていたわ」と言われました。(確かに、イギリス人に混じってただ一人、最初はただただ、みんなにくっついて人々が話すのを「見て」ただけだった^^;)
いつだったか来てまもない頃、夫に「英語がうまくなりたいから、英語に触れたいから、友達を作ろう、ではなくて、もっとお互い知り合うために、そのために英語もうまくなれたらいい、と思って人と付き合わなくては。そして相手にもその気持ちを一生懸命伝える努力をしなければ。」と言われたことを思い出しました。言葉は、伝えるための手段、もちろん、伝えるための道具がたくさんあればあるほど、便利ではあるけれど、でも、一番大切なのは、その「伝えたいもの」ですよね。
これから海外にいらっしゃるみなさん、言葉については不安もいっぱい、もちろんいろいろ苦労はあるかもしれないけど、初めて自転車に乗ろうとしたあの日のこと、初めてテニスのラケットを握った時、初めて教習所で自動車のドアをあけた時のこと。。。初めてのことって恐怖や不安があって当たり前・・・でも、やっぱり自転車で颯爽と走りたい、テニスのボールを誰かと打ち合いたい。。そんな気持ちがあってだんだんうまくなっていくものだと思います。どうぞ、まずはニッコリ挨拶♪くらいのリラックスした気持ちで、マイペースで頑張ってくださいね。
そういえば、留学妻物語の最後の方、【そして今】ってところにあと半年あまりなんて書いていたんですが、結局「あと1年」に延びた・・・ははは(^_^;)
【あとがき】
あとがきって、本人が書くものかなぁ、まぁ、いっかということで、UK-Fnet元管理者の私(みかりん)がちょこっとだけ書かせてもらいます。
この留妻(留学生の妻)のMさんとは、私もUK-Fnetのオフ会で2度ほど会ったことがあります。しっかりした文章とはかけ離れて(?)いて、たぶんこっち(イギリス)では、中学生くらいに間違われるんじゃないだろうか?というくらい小柄でかわいらしい人です。ここに掲載した続編は、先日、UK-FnetのML(メーリングリスト)に投稿されたものですが、これを読んで思いました。果たして、Mさんと私たちとどちらが幸せなんだろうか?と。Mさんの苦労された事、辛い思いをされたことを考えると安易には言えませんが。。。
駐妻(駐在員の妻)や同じ留学でも社費留学の妻の場合は、それぞれの会社によって待遇も違うでしょうが、経済的な面ではある程度の保証はされています。ホリデーともなれば、あっちこっち海外旅行をしたり、お買い物を楽しんだりしている方も多いと思いますが、でも、Mさんのような経験はなかなかできるものではありません。人と人との心のふれあいって、もちろんお金では買えないんですよね。それを思った時、苦労や辛い思いを差し引いても、やっぱり、Mさんは幸せ者だなと思いました。
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